安くなかった冬の北海道団体ツアー           

「どうしてこんな安い料金で可能なのかと、阪急交通社の新聞広告[伊丹発着:オホーツク流氷クルーズとあったか2大名湯3日間]を見ながら、家内が行ってみたそうな雰囲気なので、しぶしぶ賛同し、2月21日(土)出発のツアーに参加した。13:30伊丹発、新千歳15:35着、バスは全部で7台、我々のは6号車、満席で旭川経由層雲峡に向かう。19:30頃ホテル着と同時に「サロマ産のほたて御膳」の夕食。近くで氷爆まつりをやっていて、出かけてみると20:30から10分間程花火の打ち上げ。
  翌朝は8:00発、小雪がちらつく中を涛沸湖(白鳥見学)経由網走に向かう。全長45m、24mmの高張力鋼板使用の砕氷船おーろら号(定員450人)に13:50乗船約一時間流氷見物。解説書によると「地球観測衛星ランドサットから送られて来る映像を見ると、流氷の生誕から成長消滅に至るまで刻々と変化する様子がよく分かるが、流氷の生誕は中ソ国境を流れる極東最大の大河アムール川である。オホーツク海はシベリヤ・カムチャッカ半島・千島列島・北海道・樺太に囲まれた‘閉じた海域’になっていて、アムール川から流入する膨大な淡水が外洋に逃げにくく・・・・・」だそうで、流氷はアムール河口で出来て南下してくるようである。我々の見た流氷は1m厚ぐらいでびっしりしきつめられていて、船は吹雪の中、微速で砕氷しながら進む。下船後摩周湖(何も見えず土産物屋の見物のみ)を経由し阿寒湖温泉に19:00着。「北海鮭づくし御膳」の夕食後、阿寒湖氷上まつりに参加、氷の厚さは80cmだそうで、同じく花火見物あり。
  最終日は8:15発、帯広・日勝峠・味覚のバザール経由新千歳空港(17:00発予定)に向かうのだが、昨日以上の激しい吹雪でバスからの風景は白一色。流氷を見た後、大雪山斜里岳十勝岳を見て帰りたかったと家内がつぶやくと「お客さん、それは贅沢と言うもの」とガイド嬢に笑われる。午後になつても天候が一向に回復せず、そのうちに添乗員が「ひょっとしたら、もう一日延長してもらわなければならないかも」と言い出す。 
冗談じゃないと、携帯電話で大阪の秘書と話す。朝から新千歳空港は閉鎖されているが、18:00頃から再開の模様、東京乗り継ぎの大阪行きも一便ある、と分かる。一方で添乗員は大人数の飛行機段取りは無理と諦め、支笏湖畔にホテルを押えたので空港でなくそちらへ直行すると言う。こちらはそれでは困るので、千歳市内でタクシーを拾えるところに降ろしてもらう。18:30に空港着。秘書とやりとりしながら、19:30の東京行き便、乗り換えての関空行き便を確保出来た。やれやれ。しかし、乗り込んでみると「70名の団体のキャンセルで後部が空席となりバランスが悪いので、9名様ほど移ってほしい」との機長のアナウンス。さもありなん。関空着23:00、帰宅は1:00。8万円の筈が結局20万円に膨らんでしまったが、初めての新聞広告団体ツアーは、途中離団というアクシデントも含めていい経験だった。