2011-07-01から1ヶ月間の記事一覧

軽い言葉の政策でなく人物を見よう

菅直人についての人物評価をまとめる。月刊「文藝春秋」(H22.10)の憂国対談で、ノンフィクション作家・保阪正康とジャーナリスト・徳岡孝夫とが、菅直人の人物評を以下のように行っている。 1. 腹の立つ事が三つある。(1)彼の視線というものは、ものを凝視し、きちっと直視…

ソ連の崩壊と日米同盟の勝利(古森2) 

古森義久の著書「アメリカはなぜ日本を助けるのか」の第9章の要旨で(古森1)に続いています。 1) ソ連の核ミサイルSS20 1980年代前半の核問題というのは、ソ連が1977年から西欧各国や日本を射程に収めて配備を始めた、凄い威力の戦域核ミサイルSS20の事であり、5年後…

憲法9条は対日不信の産物(古森1)

古森義久氏の体験的日米同盟考「アメリカはなぜ日本を助けるのか」が産経新聞出版からH23.6に刊行された。興味深い体験が語られているが、何件かを要約してみる。最初は憲法である。 1) 江藤淳氏の大胆な講演 1980年ワシントンでのある研究発表会で江藤淳氏…

競争嫌いの日本人

掲題は、大阪大学教授・大竹文雄氏の新著「競争と公平感」(中公新書2010) の第?章の表題だが、その言わんとする所は「我々は、市場競争のメリットを最大限生かし、デメリットを小さくするよう規制や再分配政策を考えるという、市場競争に対する共通の価値観…

北方四島返還―その3 [並行協議への再挑戦]

東郷氏の講演のあと著書「北方領土交渉秘録」を読み、引き続き氏の部下だった佐藤優氏のベストセラー「国家の罠―外務省のラスプーチンと呼ばれて」(刊行は新潮社2005.3、新潮文庫版は2007.11) を読んだ。各章は逮捕前夜・田中真紀子と鈴木宗男の闘い・作られ…