大雪山を歩く(その2 大雪高原温泉紅葉沼めぐり)     

昨夜の予報では今朝(9/19)は雨との事だったので、ゆっくり起床。夜来の雨はとりあえず止んでいるので、当初予定の緑岳登山(2020m:幕末蝦夷地の探検を行なった松浦武四郎に因んで松浦岳とも)は無理としても、高原の沼めぐりは可能と思われ、ぬかるみを覚悟しその準備をして8:30ホテルをスタート。昨夕事前視察済のルートを通り大雪湖に出、湖畔道路を昨日の銀泉台への入口を通り越して進み、高原大橋に来るとそこに広い臨時駐車場があって、以降は有料シャトルバスで入山するわけだ。登山靴に履き替えて9:00発のバスで高原温泉に向かう。地元上川高校の女生徒が二人ガイド嬢として乗り込んでいて、20分間、窓から見える渓流が石狩川の源流、年間300万人の観光客が訪れる、紅葉は赤がウラジロナナカマド・黄がダケカンバ、などと解説してくれる。高原温泉(標高1230m)にはヒグマ情報センターがあって、ここで入山届帳に記入してからガイダンスを受ける。最近目撃されたヒグマの位置が地図上に明示されている。最近は多いので、一周3時間のコースは禁止されていて、三分の一の所で引き返す事と注意を受ける。
 歩き始めると直ちに紅葉の海の中に入り込んだ感じで、山道から目に入る前後左右の森林は殆どすべて紅と黄に変化してしまっている。六甲山や生駒山の紅葉とは文字通り雲泥の差、まるで格が違う。厚い雲で今にも降り出しそうな湿っぽい雰囲気の中の紅葉はまた味わい深く見飽きない。黒岳の紅葉と同じようにアナログ写真からスキャナーで取り込んだのを下に添付。土俵沼・バショウ沼・緑の沼と来てここが今日の引き返し点らしく、管理人が数名見張っている。昼食をしながら沼の周辺をカメラに収めてから下山、シャトルバスで駐車場についたのが12:50だった。今夜の泊りは旭岳温泉で、ここから大雪山系を越えられれば僅かな距離なのだが、そうは行かず、層雲峡へ戻り上川町から旭川市へ戻って、改めて忠別川を上がって旭岳温泉に到着。
 二日後の北海道新聞に「秋 鮮やか――大雪高原 紅葉ピーク」との見出しで航空写真入り記事があったので、要旨を転記しておく。 「道内屈指の紅葉の名所として知られている大雪山国立公園の大雪高原温泉の沼めぐりコースの木々が鮮やかに色づき、紅葉がピークを迎えている。ナナカマドの赤やモミジの黄色がまだら模様となり、紅葉と沼が美しいコントラストを描いている。同温泉の大雪高原山荘によると、紅葉は例年より三日程早く、八日に道内を襲った台風18号の影響は見られず木の葉は期待通りの色を染めている。沼めぐりコースはここ数日がピークだ」とある。我々の初めての大雪紅葉めぐりは絶好のタイミングだったわけだ。