伊吹山ドライブウェイ           

僅か4日の遅い夏休みを軽井沢の山荘(山小屋?)で過ごし、最終日の11時帰路につく。台風17号が房総半島を僅かにかすめて東方海上に去り、この日は晴れつつあって佐久平は車の左手広く見渡せたものの、右手の浅間山は雲に蔽われたままだ。中央自動車に入っていつもなら右手間近に見える中央アルプスの山々も今日はまったく姿を見せなかったが、大分行ってからやっと恵那山の頂上が見届けられた。しばらくして名神自動車道に入り西に向かう。左右の広々とした田んぼは色づき稲刈も近い。
 その内に遥かかなたに特徴のある伊吹山(岐阜・滋賀の県境にあり、日本百名山の一つ)が望めた。関が原に近づくと1377mの大きな堂々とした山容となり、途中下車してドライブウェイで山頂近くまで行ってみる事と相成った。関が原ICから2kmの国道365号線沿いを基点として、平均勾配6.4°最急勾配10°全長17km、標高1260mの山頂駐車場迄の本格的ドライブウェイはS36年着工S40年完工で、今年は全通40周年だそうだ。ヘアピンカーブを何回か経て基点から約30分で到着。そこから遊歩道を登れば山頂まで40分で「そこは正に百花繚乱の世界、可憐に咲き集う花々の景色には息をのむばかり(右上の絵葉書のようか?)」と帰宅後開いた登山案内書にはあったが、今回は駐車場から西方の琵琶湖と竹生島、はるか北方の金糞山や能郷白山を望んで終りとする。伊吹山山地草原植物は天然記念物に指定され保護されているようだが、リンドウ・キンバイソウ・リュウノウキンをパンフレットからスキャナーで取り込んで添付し、想像して頂く事とする。管理人に聞くと、夏の夜は大勢の人々が夕涼みに上がって来るが最近はヒメボタルも現れ賑わうそうだ。
 駐車場の一角に「そのままよ月もたのまし伊吹山」なる句碑(月が無くても伊吹山だけで十分立派)がある。元禄2年秋、奥の細道むすびの地・大垣に到着した時の芭蕉の句だそうだ。一時間半ぐらいの寄り道だったが、往復3000円の価値はまぁあったと言えようか。これで今年の夏も終了である。