ヨセミテバレー(ヨセミテ その1)


1. 家内の長年の念願だったらしいYosemiteのトレイリングに私も参加を決意し、8月29日から一週間の予定で訪米する事になった。17:10成田発NH8機は満員だったが、予定通りにサンフランシスコ現地時間11:00に到着、入国審査では両手10本の指紋を取られ、どこに何用で行くのか、何回目の訪米か、前回はいつか、現役時代の職業は何か、などいろいろ聞かれ、最後に顔写真を撮られた。同行してくれる娘がNYから丁度同じ時刻に来てくれていて、早速レンタカーでHilton San Francisco AirPortへ。時間があるので一休みした後Stanford大学に行ってみる。約40分、構内にあった建物案内地図ではキャンパスの広さは10km2程度だが、後日調べてみると全体ではその3倍以上(甲子園球場800ヶ分)のようだ。1891年創立なので大変古い建物(石造)が多く、ドアに何々学部などと書かれていた。
2. 翌30日、6:30にレンタカーで出発、下の地図にあるように東に向かって一路一直線に行く。左右の風景は起伏の大きい、枯草ばかりの平野の連続。果樹園がずっと続く地域もあったが、いくつかの地方都市を過ぎてから山地に入る。どんどん高度をかせいで2000m近くまで上がり11時近くにYosemite国立公園入口に到着。車一台で一週間分の入場料20$を払う。そこからしばらくしてYosemite渓谷着、写真を撮ったり食事をしたりしながらホテルに到着。
3. Yosemite 国立公園はカリフォルニア州の東側に沿ったシエラネバダ山脈の高い山々に囲まれた場所に位置し、1864年に保護目的で政府から指定され、1890年に国立公園になった。公園の面積は3028km2で茨城県の半分、海抜600mから4,000mの位置にある。公園内には、著名な5個所の地域があり、毎年350万人の訪問者がある。
4. Yosemite国立公園中のYosemite渓谷は長さ11km、幅1.6km、南北両側にある切り立った岩峰の高さは約1000mだが、その深い谷の形成過程は以下の通り。1億年前頃、太平洋プレート(地殻)が北米大陸下に入り込み、それを隆起させると共に、その摩擦による莫大な熱と圧力でプレートは融けてマグマとなり、マグマは地表面に上昇して冷え花崗岩となった。数千万年前頃、長期に亘る浸食作用で地表層の剥離が進み、花崗岩が露出した。この地は浅い谷のある低山地形の森林地帯となった。一千万年前頃、シエラネバダ地帯は長期にわたり隆起し、マーセド川は狭い渓谷を形成していき、アカスギ林が繁茂した。三百万年前、マーセド川は渓谷を深くしたが、徐々に氷河期が近づいて来、森林はまばらになって行った。百五十万年前頃、一連の氷河が山地から渓谷に流れ込み、繰り返しV型渓谷を充満しU型に変えていった。一万五千年前、気温が上昇し渓谷から氷河が後退した。氷河によって運ばれた岩石が渓谷を堰き止めて浅い池が出来、そこに堆積物が沈殿し、現在の平坦な谷底が形成された。