ミラーレイク・トレイル(ヨセミテ その4)     


 Yosemite渓谷での活動三日目のMirror Lake Trailは半日の初級コースであり午後だけで済むので、午前中は再度のGlacier Point(GP)行きと急遽決めた。レンタカーで渓谷をしばらく戻り、いよいよ山道に入ると言う所で「STOP」の標示を持つおじさんに止められた。何事かと車から出て尋ねると「舗装工事をしているので8:00迄15分待て」との事。丁度いいので、疑問に思っていた事をいろいろ聞いてみると以下のようになる。『ここは11月には初雪が降り4月まで雪に覆われる。高さ4mの降雪だ。5月からの融雪で渓谷は洪水のようになる。その頃から雲一つない快晴が続く。今年も5月20日を最後にそれから一滴の雨も降っていない』 それにしては滝の水流も残っているし、渓谷を通過するMerced Riverもそこそこ水量はあるのは何故か、と地図を見てみると、この周辺のシエラネバダ山系には大小の池が無数にある。池と森林の保水力の偉大さに感銘を受ける。これによってカリフォルニアの人々の生活が成り立っているようだ。やがてSTOP解除となり9:00にGP着、一番乗りだ。ここから北東方向にHalf Domeがありこれを背景に撮ったのが下左の写真である。風も殆ど無く安定した天候である。昨日行ったTuolumne Meadowsの山々が遠くに写っている。このGPの渓谷の深さは960mであり、川の流れ・樹林・大きな建物(我々のホテルも)が見下ろせる。雄大な景観に見惚れているうちにバスが到着して徐々に人が多くなり、日本人もあちこちに目立つ。10:30に車に戻り、渓谷に帰って昼食。一旦ホテルに帰り、改めてバスで?バスストップ迄行きそこから歩く。渓流に沿って平坦なトレイルを30分行くとMirror Lakeに着く。さすがに湖水は涸れ細い流れが残るのみ。この流れはTenaya Creekとなっているが、昨日行ったTenaya Lakeから来ているわけだ。ここから見上げるHalf domeが一番近いと言われ、Domeの高さ1450m、地図で調べると頂上を見る迎角は45度だ。下右の写真はHalf Domeの言わば切断面である。木陰で寝ころんでひと時眺める。このような奇形が出来たのは、その昔氷河で削られたと言う説と凍結作用による岩盤の剥落だとする説があるそうだ。いずれにしても豪快な事だ。川を渡って対岸の道を帰る。途中十数頭の馬が数珠つなぎで上って来るのをやり過ごす。乗馬ツアーだ。道理で来る時道に馬糞が多かった。ホテルに帰りシャワーを浴び、今回最後の夕食に出、帰って荷物の整理を行った。